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今まで、これからのmina an ikor 〜 ToyToy、峰江2人のアーティストから始まる北海道デザイン〜

2014年にアイヌアーティストToyToy(小川基おがわもとい)と 株式会社cloud 9代表取締役 峰江卓也みねえたくやとの出会いで生まれた mina an ikor。出会いから今までを振り返った2人の対談を記事化し公開しました。
※ 2020年の対談を記事化しております。当時の情勢や状況をそのままお伝えするために文章はできる限りその当時の言葉・表現を残しています。

はじめに

Ainu Design としてアイヌ文化とアイヌ文様を暮らしの中で引き継いでいく取り組みの中で、シサム(和人)と一緒に創作をしたいと考えていたToyToyと自身のデザイン会社で制作をしていく中で生まれた「北海道を表すデザインとは」という問いを抱えていた峰江也が、2人の出会いと今後のmina an ikor に対する思いを対談しました。


今まで、これからのmina an ikor

mina an ikor をはじめたきっかけとなった2人の出会い

ToyToy 峰江さん、僕らもう出会って何年?

峰江  5年ですね

ToyToy 5年ね。5年よくやってるよね

峰江  そうですね。一番最初は、きっかけがあってToyToyさんの作品に触れて、感動して、何かその北海道デザインみたいなテーマで何かやってみたいなというのがたしか入り口だったことを憶えていますね。

ToyToy 僕も北海道デザインというイメージは5年前に全くなくて、どうやってアイヌ文様をデザイン化して、商品化していくかくらいしか考えていなかったので、峰江さんに出会って「北海道デザイン」というところで、あ、これは面白いなと。
アイヌと日本の人が一緒になって作ることができる北海道、そこを目指したいなと思っていたし、僕ひとりではあのストールは到底作ることができなかったので。

峰江 そうですね。1作目がストールだったわけだけど、まず一緒に和紙を買いに行ったところから始まって

ToyToy そうそうそう。サングラスとツナギでね。和紙を買って、僕がそれを全部アイヌ文様にして、峰江さんに手渡して。で、生まれたのがあのストールなんですよね。

峰江 だから、手探りだったけど。着地のイメージを最初から決めていたわけじゃなくて、出会って何かこうやってみたいことがなんとなく見えて、そこから手探りでいったら、すっといって、あのストールが出来た、生まれたというのは覚えていますね。凄くはっきりとね。それがすごく印象的だったし、まぁ、今のこの時代を考えると非常に早かったと思うし、まさにこれから、アイヌとシサムが…というんですかね、そういった共働のところがますます…

ToyToy そうそう。今までちゃんと作れてこなかったものなので、それはお互い学びがある。それはお互いにですよ。その学んだものをやっぱり次世代の人たちに、北海道に残したいという感じですよね

峰江 そうですね。何かそういった意味では、やってきたことの意味が凄くあったなと感じるし、ここから繋がっていくんじゃないかなと思っています。

ToyToy そうですね。

mina an ikor としての思いと今後について

峰江 ToyToyさんがよく言っているリセットという言葉はとても印象的で、経済含めていろんなものが一旦リセットされたなと凄く共感できるし、そこからフェーズが変わって、今そこからリスタートというところだと思うんだけど、どうですか?

ToyToy 僕たちはストールだけじゃなく制服もやらせてもらってきて、ホテルさんの制服だったり、病院さんの制服だったり、コロナってみんな同じく大変な思いをしていると思うんですよ。でもだからこそ、コロナ明けをイメージして、制服を変えてリスタートしようとか、よし、北海道らしいデザインで僕たちは再スタートしようとかって言うような、思いのある人たちに出会ったり、声かけて行ったりしたいなっていうのが僕の中ではあるんですよ。
だから、共にリスタートしようぜって。って。言うのも生意気だけど。

峰江 でもToyToyさんの中にはね、常にそういう、こう、アイヌとシサムって言うんですか?日本の人達が融合して、次に繋がっていくようなことをしようというのがベースにあるし、僕もそれに凄く共感してるんだけど、リセットの象徴であった、お花のピンクのnonnoが生まれて、そこで自分も何かフェーズが変わったなって思ってますしね、まさにそのリスタートってところでは、何かその北海道に来てくれる人も増えるだろうし、北海道で暮らすライフスタイルもどんどん変わっていく中で、僕らの活動がどんなふうに生かされていくかなと楽しみでもありますよね。

ToyToy 北海道らしいというのかな。いろいろなものをコロナ後はトライしてみたいっていうのもあるし、関わる人を増やしたいっていうのも大きいかな。どんどん僕らにコンタクト取ってほしいですし。

峰江 そうですね。

ToyToy いろんな人が関わるからこその北海道らしさっていうのもあると思うんですよ。
そこをあまり難しく考えずに、だって、全然アイヌ文化のないエリアって北海道には結構あってね、そういったところにも声をかけていって、そういったところへ絶対的に観光のバブルというのが来ると思うので、そこに乗り遅れないように今から準備しませんか?ということはありますね。

峰江 そういう意味ではこれから僕らが作っていく表現していくことが、新しい北海道デザインとか、そういったことを新たな可能性として広がっていくことを目指したいし、是非、そういった機会をね、一緒に作りたいなというふうに思ってますね。


mina an ikor では、アイヌ文様を過去〜現在、そして未来につながるブランドデザインとして、ロゴや制服を基点としたデザインの企画制作を承っております。

制作実績」ページからぜひ今までの制作実績をご覧いただき、興味を持っていただけましたらお気軽に依頼フォームよりご連絡ください。



協力
クロスホテル札幌
https://www.crosshotel.com/sapporo/